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葬儀プランの価格は総額ではない? 追加料金が発生する10の理由
どの葬儀社も、直葬や家族葬といった葬儀プランを用意しています。
こうした葬儀プランは、「葬儀がいくらかかるのかわからない」といった不安を解消するために、葬儀社が近年になって用意するようになりました。
しかし、葬儀プランが用意されるようになった後も、「見積もりに書かれていた価格より多い金額を請求された」といった書き込みが、インターネットで見られます。
どうしてこのようなことが起きているのでしょうか?
改めて、葬儀プランとは何かを解説し、実際に葬儀を行った後に葬儀プランの価格では収まらず、追加料金が発生してしまう10の原因を紹介。
さらに、追加料金が発生しない方法もアドバイスします。
葬儀で追加料金が発生しない見積もりの取り方をすぐに知りたい方は、「葬儀で追加料金が発生しないためにやるべきたった1つのこと」をご覧ください。
葬儀の総額は、葬儀プランの価格と追加項目で決まる
葬儀プランで紹介されている価格は、葬儀を行うための総額だと思い込んでいる方が多いのではないでしょうか。
それは誤解です。
葬儀プランの価格はあくまでも目安であり、実際に葬儀でかかる総額ではありません。
なぜなら、葬儀プランは、葬儀に必要な最低限の項目を含めたもの。あなたがどのような葬儀を考えているかによって、葬儀プランに追加する項目が発生するからです。
それでは、どのような場合に、追加する項目が発生し、追加料金がかかるのでしょうか。
「故人や参列者に何かしてあげたい」という思いから追加料金が発生する4つのケース
追加料金が発生するケースは、大きく分けて2つあります。
1つは、「故人や参列者に何かしてあげたい」という思いから、葬儀プランに含まれていない項目を依頼するケースです。それでは、具体的な4つ事例を紹介します。
料理や飲み物、返礼品を用意した場合
「故人と最後のお別れにきてくれた方を故人に代わっておもてなししたい」という方は、お通夜の後に参列者にふるまう通夜振る舞いを用意したり、火葬中や火葬の後に食べる精進落としなどを用意したりする場合があります。
また、参列への感謝を伝えたい方は、返礼品を用意することもあります。
葬儀社の葬儀プランによっては、通夜振る舞いや精進落とし、返礼品が含まれていないことがあるので、追加料金が発生する場合があります。
参列者が想定よりも多かった場合
料理や飲み物、返礼品を用意した場合、想定していた人数よりも多くの参列者が弔問に訪れた場合は、追加発注となり、その分だけ追加料金が発生します。
お布施や心付けが必要になった場合
「菩提寺はないが、故人を弔うために僧侶へ読経をお願いしたい」という方は、お布施が追加になります。
また、斎場・葬儀場や火葬場によっては、葬儀を手伝うスタッフに渡す、心付けと呼ばれる謝礼を求められる場合があります。
故人のメイクアップや湯かんを依頼した場合
「入院生活が長くて、お風呂に入れなかったから、最後はきれいな姿で送ってあげたい」「安らかな顔で皆さんとお別れしてほしい」という思いから、故人の顔を整えるメイクアップや、体を拭いて清める湯かんを依頼した場合は、追加料金がかかります。
想定外の出来事い対応するために追加料金が発生する6つのケース
葬儀プランに追加料金が発生もう1つのケースは、葬儀プランでは想定されていない出来事があって項目を追加しなければならないケースです。
具体的な6つ事例を紹介します。
式場使用料や火葬料が葬儀プランの料金を超えた場合
葬儀プランに含まれている斎場・葬儀場の使用料や火葬場の火葬料には、上限金額が設定されています。
葬儀を行う地域によっては、上限金額を超えてしまう場合があり、その場合は、追加料金が発生します。
移動用のマイクロバスが必要になった場合
斎場・葬儀場と火葬場が離れた場所にあり、葬儀・告別式を終えた後に、火葬に立ち会う方が多い場合は、移動のためにマイクロバスを手配することがあります。
その場合は追加料金が発生します。
故人の体の傷みが進んでいた場合
故人が亡くなったことがわかるまでに時間が経っていたり、お風呂や冬場のこたつ・電気カーペットの上で亡くなると、体の痛みが進んでいる場合があります。
その場合、故人の尊厳を守るためグレーや黒色の納体袋で体を包みお体の状態を人目にさらさないようにしますが、その納体袋分の追加費用が発生します。
その他の一例として、闘病中には治療のために点滴をしますが、亡くなった時にその点滴がお腹に腹水として、残る場合があります。
この場合も故人の体を守るため、腹水を抜く必要があると判断された場合は処置の追加費用が発生します。
葬儀を迎える日まで、故人の安置する日数が延びた場合
搬送とは、病院で故人が亡くなった場合に、葬儀の日まで故人を休ませる安置場所まで移動したり、安置場所から葬儀を行う場所まで移動することです。その移動のときに、専用の車として搬送車を使用します。
葬儀プランには搬送車の使用料も含まれていますが、移動距離の上限が設定されています。
この上限を超えた場合には追加費用が発生します。
葬儀プランには、「移動距離が20キロメートルを超えた場合は追加料金が発生します」といったように、追加料金が発生する条件が明記してあるので、確認しましょう。
その他にも、高速道路を使用した場合や、都道府県をまたいだ移動の場合など、葬儀プランごとに追加料金が発生する条件があるので、確認しておきましょう。
天候が悪化した場合
斎場・葬儀場によっては、受付を外で行うところがあります。
葬儀当日に天候が悪化して雨が降ったとき、受付に雨よけのテントを設置した場合は、追加費用が発生します。
冬の葬儀で冷え込みが激しいときに、ストーブなどの暖房器具を用意した場合も、追加費用が発生します。
このように「故人や参列者に何かしてあげたい」という思いから、葬儀プランに含まれていない項目を依頼することもあれば、葬儀プランでは想定されていない出来事があって項目を追加しなければならないこともあります。
追加料金が発生する主なケースを紹介しましたが、これは家族葬や一般葬、1日葬の葬儀プランを選んだ場合です。
直葬の葬儀プランを選んだ場合は、もともと葬儀一式費用に含まれている項目が少ないため、さらに追加費用が発生する条件が増えます。
・葬儀プランの価格はあくまでも目安で、本当の総額ではない
・「故人や参列者に何かしてあげたい」という思いから、葬儀プランに含まれていない項目を依頼すると追加費用が発生する
・葬儀プランでは想定されていない出来事があり、葬儀プランに含まれていない項目を用意すると追加費用が発生する
葬儀で追加料金が発生しないためにやるべきたった1つのこと
葬儀プランの費用は、あくまでも目安です。
葬儀にいくらかかるのか、本当の総額を知るためにも、どんな葬儀を行おうと考えているのか、あなたの考えをまとめることです。
そのうえで、葬儀プランの価格だけで選ぶのではなく、葬儀社にあなたの考えを伝えて、見積もりを依頼し、見積もりの価格を比べましょう。
葬儀に本当にいくらかかるのか、総額を知るための見積もりの板来の仕方をこちらで紹介しています。ぜひご覧ください。
「葬儀費用の平均はいくら? 相場と本当の総額を知る方法を紹介」を見る
葬儀で追加料金が発生しないようにするだけでなく、費用を賢く抑えるためにも、葬儀社に見積もりを依頼し、葬儀プランの価格を比べてみることが一番の近道です。
見積もりを依頼する場合は、条件を葬儀プランの見積もりを比べたときに、とびぬけて費用が安い見積もりがあれば、葬儀プランに含まれている項目を確認しましょう。