葬儀

消費税10%施行前に知っておきたいお金のこと
葬儀社ごとに葬儀プランの費用が違う理由・比べるポイント

消費税10% 葬儀費用比べるポイント

令和元年10月1日から、消費税が8%から10%に増税へ

令和元年(2019年)10月1日から、消費税が8%から10%に増税されます。
日本消費者協会が2017年に発表したアンケート調査によると、葬儀費用の平均は195.7万円ですが、消費税8%だと税込み2,113,560円で税額は156,560円でしたが、消費税が10%になると、税込み2,152,700円で、税額は195,700円と、増税された2%分39,140円費用が高額になります。
税額の計算は楽になりますが、家計負担は、ますます大きくなります。

消費税10%で葬儀費用もあがる消費税10%で葬儀費用もあがる

キャッシュレス・消費者還元事業って、葬儀費用の支払いでも適用可能なの?

2019年3月に、キャッシュレス・消費者還元事業として、2019年10月1日(火)~2020年6月30日(火)まで「この事業に加盟店登録をした、中小・小規模事業者」でクレジットカードなどキャッシュレス決済を用いて買い物をすると、ポイントを還元すると発表されました。
葬儀費用の支払いで、このポイント還元が可能となるには、依頼する葬儀社が以下の2つの条件をクリアしている必要があります。

1.葬儀社が中小・小規模事業者に該当している。
(資本金の額または出資の総額が5千万円以下の会社
 又は常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人事業主)
2.キャッシュレス・消費者還元事業に加盟店登録をしている

葬儀社は開業にあたっての許認可や届出を必要としないので正確な把握は難しいと言われますが、全国に4,000~5,000社あると言われています。業界全体では90%以上が、中小・小規模事業者に該当すると言われていますが、クレジットカード決済に対応している葬儀社も少ないのが現状です。
現在クレジットカード決済に対応している葬儀社は、中小・小規模事業者に該当しない事が多いので、この制度を利用する事は難しいかもしれませんが、もし、今心配な人がいて葬儀社を調べている方であれば、一度葬儀社に問合せをしてみても良いかもしれません。
また、この制度の適用外の葬儀社であっても、クレジットカードで葬儀費用の支払いが出来れば、クレジット会社のポイントは貯める事ができます。葬儀社を選ぶ際には、支払い方法も確認してみると、良いかもしれませんね。

葬儀社ごとに葬儀プランの費用が違う理由と、比べるポイントを紹介

「葬儀の費用は、いったいいくら必要なのか、わからなくて不安」という方は多いのではないでしょうか。
そうした方のために、葬儀社が用意したものが葬儀プランです。しかし、同じ名前の葬儀プランであっても、葬儀社ごとに費用が違います。それはなぜでしょうか?
今回は、葬儀社ごとに用意した葬儀プランの費用がどうして違うのか、その理由を説明します。
さらに、葬儀プランを比べる方法についても紹介します。
葬儀社ごとに用意した葬儀プランの費用がどうして違うのか、すぐに知りたい方は「葬儀プランの費用が違う理由は、葬儀一式費用にある」をご覧ください。

葬儀プランの主な種類と特徴

あなたに合った葬儀プランを選らぶために、まずはどのような葬儀プランがあるのか知ることが大切です。葬儀プランは大きく4つに分けられます。一般葬・家族葬・1日葬・直葬の4つです。

一般葬は多くの参列者とお別れをする葬儀スタイル

一般葬とは、家族や親族以外にも多くの方が参列する、スタンダードな葬儀プランです。
故人が生前にご縁のあった会社関係の方や近所の方など、一般の方が参列するため、一般葬と呼ばれています。

葬儀プラン 一般葬葬儀プラン 一般葬

一般葬のメリットとデメリットをまとめました。

メリット・参列者が多くなればなるほど料理や返礼品の費用は増えるが、香典の総額も増えるため、葬儀の費用を抑えることができる

・生前にご縁のあった多くの方が参列するので、まとめて挨拶をすることができる

・参列者から故人の思い出を聞くことで、故人の知らなかった一面を知ることができる

デメリット・参列者が増えれば増えるほど、費用も比例して増える

・参列者の人数が予測しにくいため、想定していた人数を超えると、予算を超えることがある

・参列者への対応に追われて、故人をゆっくり偲ぶ時間がない場合がある

家族葬は親しい方たちでお別れをする葬儀スタイル

家族葬とは、一般的に家族や親族だけでお別れをする葬儀プランです。
都市圏で広まった葬儀スタイルで、最近では地方でも行われるようになっています。

葬儀プラン 家族葬葬儀プラン 家族葬

家族葬のメリットとデメリットをまとめました。

メリット・参列者を家族や親族に限定できるため、参列者の対応に追われることなく、故人をゆっくり偲ぶことができる

・葬儀の形式にとらわれず、故人の好きな音楽を流したり、思い出を振り返る映像を流したり、自分たちの考えに合わせた葬儀を行うことができる

・参列者が親しい家族だけであれば、おもてなしの料理や返礼品を用意せず、費用を抑えることができる

デメリット・葬儀を終えた後に、参列できなかった方から、「どうして教えてくれなかったのか」と連絡がくる場合がある

・葬儀を終えた後に、「お悔みを述べたい」と自宅に訪れる方の対応に追われる可能性がある

・参列者が少ないので、香典の総額も少なくなり、葬儀の費用が高くつく場合がある

1日葬はお通夜を行わない、葬儀・告別式だけでお別れをする葬儀スタイル

一般的な葬儀は、お通夜と葬儀・告別式の2日間で行われるものですが、1日葬はお通夜を行わず、葬儀・告別式の1日だけで故人とお別れをする葬儀プランです。

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1日葬のメリットとデメリットをまとめました。

メリット・葬儀が1日で終わるため、高齢の参列者への負担を抑えることができる

・遠方からの参列者は宿泊せずに、日帰りできる場合もあるため、肉体的にも金銭的にも、負担を抑えることができる

・参列者のスケジュールが合わせやすい

デメリット・お通夜を行わないため、仕事や学校を休めない方の中には、故人と最後のお別れができない場合がある

・直葬と同じように、しきたりを重んじる方たちの理解が得られない場合がある

・直葬と同じように、菩提寺がある方は、選ぶことができない場合がある

直葬は火葬だけでお別れをするシンプルな葬儀スタイル

直葬とは、お通夜や葬儀・告別式を行わずに火葬する、シンプルな葬儀プランです。
斎場・葬儀場で故人とお別れの時間を過ごすことなく、火葬場でお別れをするだけなので、参列者は家族や親族など、ごく少数の身内に限られています。

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直葬のメリットとデメリットをまとめました。

メリット・お通夜や葬儀・告別式を行わないため、斎場・葬儀場の使用料が発生しない

・参列者への配慮が必要ないため、料理や返礼品といったおもてなしにかかる費用が発生しない

・香典をいただいた方への香典返しや、葬儀を手伝った方への挨拶など、葬儀後の対応を最小限に抑えることができる

デメリット・お別れの場所が火葬場になるため、5分から10分くらいで短時間となってしまう

・家族葬と同じように、葬儀に参列できなかった方から、「どうして教えてくれなかったのか」と連絡がくる場合がある

・家族葬と同じように、葬儀葬儀を終えた後、「お悔みを述べたい」と自宅に訪れる方の対応に追われる可能性がある

・しきたりを重んじる方たちの理解が得られない場合がある

直葬プランを選ぶ場合、事前に菩提寺があるかどうか、確認する必要があります。
その理由は、直葬を葬儀と認めていない菩提寺の場合、直葬を選ぶことで、トラブルが発生するからです。
直葬を葬儀と認めないとは、どういうことでしょうか。直葬は、お通夜や葬儀・告別式を行わず、火葬だけでお別れをする葬儀スタイルです。お通夜や葬儀・告別式という故人を弔う儀式を行っていないという理由から、直葬を葬儀と認めていない菩提寺があるのです。
直葬を葬儀と認めない菩提寺にも関わらず、直葬を行うことで、次のようなトラブルが起こりえます。
・菩提寺から戒名を授かることができない
・菩提寺のお墓に納骨できない
・菩提寺で法要を行うことができない
お寺にお墓がある方は、そのお寺が菩提寺の可能性があります。
直葬をお考えの方は、必ずお寺に連絡して確認しましょう。

葬儀プランの種類と特徴のまとめ

・葬儀プランは、大きく分けて一般葬・家族葬・1日葬・直葬の4種類に分けられる
・葬儀プランごとのメリット・デメリットを踏まえて選ぶことが大切
・菩提寺がある方は、直葬や1日葬を選べない場合があるので、事前の確認が必要

葬儀プランの費用が違う理由は、葬儀一式費用にある

先ほど紹介した4つの葬儀プラン、一般葬・家族葬・1日葬・直葬は、どの葬儀社でも同じ内容で用意している葬儀プランです。
それでは、同じ葬儀プランなのに葬儀社ごとに費用が違うのは、どうしてでしょうか。
家族葬プランをもとに説明します。

家族葬プランの内訳は、葬儀一式費用・接待費用・お布施の3項目

家族葬プランの内訳は、3つの項目に分類されます。

1.
葬儀一式費用
葬儀で使用する道具や設備を含む費用
2.
接待費用
参列者ために用意する料理や返礼品の費用
3.
お布施
僧侶に渡すお礼の費用

葬儀プランの費用の違いを知るために、3つの項目の中からどの項目を比べるのか、お分かりでしょうか。
正解は1.の葬儀一式費用です。
2.の接待費用や3.のお布施は、葬儀社によっては、家族葬プランに含まれないこともありますが、葬儀一式費用はどの家族葬プランにも含まれているからです。
それでは、代表的な葬儀社のWebサイトで紹介されている家族葬プランを例に挙げて、詳しく見ていきましょう。

公益社の家族葬プランの葬儀一式費用は約89万円

まずは、東証1部上場企業のグループ会社「公益社」がWebサイトで紹介している家族葬プランを見てみましょう。家族葬プランの葬儀一式費用を表にまとめました。

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この葬儀プランでは、含まれている項目を葬儀基本費用、式場使用料、付帯費用、車両費用、火葬場費用の5つに分類し、それぞれの費用を紹介しています。

小さなお葬式の家族葬プランの総額は49万3000円

次に見るのは、2018年の葬儀受注件数が全国1位「小さなお葬式」がWebサイトで紹介している家族葬プランです。家族葬プランの葬儀一式費用を表にまとめました。

家族葬費用 小さなお葬式家族葬費用 小さなお葬式

「小さなお葬式」と「公益社」の費用を比べると、約40万円も開きがあります。「公益社」の家族葬プランに含まれている項目は「など」となっているため、すべての項目はわかりません。一方、「小さなお葬式」は、家族葬プランに含まれている項目をすべて紹介していますが、公益社の家族葬プランに含まれている「ハイヤー」や、火葬場の「休憩室」が含まれていません。

よりそうのお葬式の家族葬プランの総額は41万8000円

最後に見るのは、格安葬儀を掲げる「よりそうのお葬式」がWebサイトで紹介している家族葬プランです。家族葬プランの葬儀一式費用を表にまとめました。

家族葬費用 よりそうのお葬式家族葬費用 よりそうのお葬式

「小さなお葬式」と「よりそうのお葬式」の費用を比べると、「よりそうのお葬式」は7万5000も安く、「小さなお葬式」にはない、「仏具一式:白木位牌、りん等一式」が含まれています。

このように、同じ家族葬という葬儀プランであっても費用が違うのは、葬儀プランに統一した基準がなく、葬儀一式費用に含まれている項目が葬儀社ごとに違い、含まれている項目の費用も違うからです。

葬儀プランの費用が違う理由のまとめ

・葬儀プランは葬儀社ごとに作られたものなので、統一した基準がない
・同じ葬儀プランであっても、葬儀社ごとに含まれている項目が違う
・同じ項目であっても、葬儀社ごとに設定している費用が違う

葬儀プランを比べるには、葬儀の条件を揃えた見積もりを依頼する

葬儀社ごとに、葬儀プランに含まれている項目が違うため、どの葬儀社の葬儀プランの費用が最も安いのか、簡単に比べられないのが現状です。しかし、比べる方法がひとつだけあります。その方法とは、葬儀社に見積もりを依頼することです。
葬儀社に見積もりを依頼するときに、葬儀の条件を揃えて依頼することで、葬儀プランに含まれている項目も揃えることができます。葬儀の条件と言われても、ピンとこない方もいることでしょう。葬儀の条件を揃える方法について、こちらで詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてください。
葬儀費用の平均はいくら? 相場と本当の総額を知る方法を紹介

ABOUT ME
桑原 侑希
桑原 侑希 大手葬儀社にて、10年以上葬儀業に従事し約2000件の葬儀を行ってきました。葬儀のことは勿論、ご葬儀までの終活の相談や、葬儀が終わった後のご供養方法、各種手続きについての相談を受ける内に、その道のエキスパートに。皆さんの葬儀・終活にまつわる「なぜ?」にお答えします。
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